9月20日、前の記事で紹介させて頂いた
ファーブルさん をお連れして僕のご神木 ギラファの木にクワガタ観察に出かけました。この日はタイ全土を駆け抜けた大嵐の2日後で、現地の状態が気になりつつ無事国道をトラート県まで移動しさあ、非舗装道に入ろうとしたところで顔見知りの現地の果樹園の管理者が手を振っているのが目に入ります。
僕の車を見て手を振ってくれている。ありがたい話だなぁ・・・ここに通い始めて早6年。僕の活動に理解を示してくれている現地の人がいて心強いなぁ・・・と思っていると
・・・
どうも様子が違う。窓を開け挨拶をしてみると・・・
無理無理無理無理
へっ? どゆこと??
「橋が流されてる!! 無理じゃ!!」
と・・・
へ?
ということは川が渡れない。状況を確認するため車をその場所に停め歩いて川まで行ってみると、そこには・・・
(ToT)
ただ、渡れないわけではないようなので少し距離はあるものの、ギラファの木まで歩いて行く事にし準備をして慎重に川を超えます。
最初に渡りきった僕が撮影した写真がこちら・・・
コンクリートの吊り橋何ヶ所もコンクリートが壊れて鉄筋が見えてました。が、現地の人(後ろの二人)が果樹園に行くために渡るというので僕らも決心しました。
そうでもないと日本からのゲストを連れて「危ない橋」は渡れません・・・^^;
無事皆で渡り、カンカン照りの赤土の道をぼちぼち歩き
ギラファの木に到着。
ファーブルさんには思う存分写真撮影をして頂き、僕は
昨年10月初旬から気になっていた
クワガタを探します。目視で地上から10m程の範囲を時間をかけてゆっくり探すのですが、目にとまるのは
いつもの^^;クワガタのみ・・・やはり難しいのかなぁと思っていたところでふと1頭の小型の
クワガタに目が行きます。
あれ?
小歯型のギラファ?と思い最初は特に気にしてなかったのですが、あれ?どうも顎の雰囲気が違うような・・・
手の届くところにいる個体を一度捕獲して確認してみることにしました。
内歯の突起がない?そうだ、頭楯の形状が
ギラファと全く異なるんだ・・・と思い確認してみるとやっぱり違う・・・
違う・・・
違うなぁ・・・やはり
ギラファではない・・・僕の求めていた
クワガタの小歯型に違いない。
ファーブルさんの撮影がおおかた終了し、高所の
クワガタを確認することにしました。
そして最初に落としたペアーがこれでした^^
片顎が折れてはいるが・・・
間違いなくフタマタクワガタだ!!ひゃっほ~い!!今年の目標コンプリート!!
昨年10月にこの木の根元に死んだばかりと思われる亡骸が落ちており、同行していた
魔琴くん、
カピさんと共に確認し
ニグリトゥスフタマタクワガタに間違いないと判断しました。
ニグリトゥスフタマタクワガタ【Hexarthrius nigritus Lacroix, 1990】は日本の本からの情報によると
タイ中部ナコンラチャシマ県、ナコンナヨック県にまたがる
カオヤイ国立公園でしか確認されておらず非常に入手困難な
クワガタだとされていました。まさか
タイ東部カンボジア国境付近に生息するとは思っていませんでした。もしかすると逆に
カンボジアでしか発見されていない別の
フタマタクワガタなのかもしれませんが、それは今後の展開をお楽しみ・・・という事で^^
下の写真の左側が昨年10月に確認した
ニグリトゥスフタマタクワガタの頭部分。ちなみに右は
泰国鍬形倶楽部のロゴのモデルになった
ギラファノコギリクワガタの頭部です。
どちらもカッコイイ!!いやぁ・・・
危ない橋を渡って来てよかった・・・^^ もちろん帰り道も無事渡ったのは言うまでもありません。
ギラファの木に感謝!!